ドル円は時間外米長期金利の低下も重しに、欧州タイムでは売りに押され150.12円まで弱含んだ。
ドル円は昨日に上値を試す動きとなるも、高値は150.84円止まりと13日高値150.89円を前に伸び悩み、151円に近づく水準では日本当局の円買い介入への警戒感が根強いことが示された。本日のNY市場では1月耐久財受注や2月消費者信頼感指数など複数の米経済指標の発表が予定されている。個別の指標としてはそれ程インパクトが強いものはないが、結果のほとんどが予想を上回るかそれとも予想比下振れるかの一方向に傾けば、米債利回りやドルに動意づく可能性はある。
ドル円は米長期金利の動向に睨んだ動きが想定され、本日は米7年債入札の結果に注目。米早期利下げ観測の後退を背景に今年に入って米長期金利は再び上昇に転じ、米10年債利回りは22・23日に4.34%後半まで上昇したが、4.35%台を前に上昇が一服している。米10年債利回りが昨年11月30日の高い水準(4.3670%)を超えることができなければ、ドル円は151円を試す動きに持ち込めず、150円台をメインとしたレンジ相場が続きそうだ。
本日東京タイムで発表された本邦1月消費者物価指数(CPI)の結果を受けた円買いは限られたが、NYタイムで蒸し返される可能性もあるので注意したい。1月全国CPI(生鮮食品を除く)は前年比+2.0%と伸び率は3カ月連続で縮小するも予想を上回った。日銀のマイナス金利解除が意識され、本邦の2年債利回りは12年半ぶりの水準まで上昇した。円買いに圧力が強まる可能性はあるが、市場では3月か4月でのマイナス金利解除を織り込んでいることもあり、ドル円は150円台を割り込んでも149円台では引き続き底堅さが示されると見込まれる。
・想定レンジ上限
ドル円は13日の高値150.89円や昨年11月16日の高値151.43円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円は22日の安値150.02円や15日の安値149.57円が下値めど。
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