日経平均株価・日足 (出所:TradingView)
米ドル/円・日足 (出所:TradingView)
ニュージーランドドル/円・月足 (出所:TradingView)
ニュージーランドドル/円・日足 (出所:TradingView)
日経平均は史上最高値を更新! 「株高、円安」へ
みなさん、こんにちは。
本日、日本時間未明、マーケットの注目を集めた米半導体大手エヌビディアの決算が発表されました。
NVIDIA純利益8.7倍 AI需要が急拡大、市場予想上回る
(出所:日本経済新聞)
注目の決算が予想よりも良かったこと、なによりエヌビディアは決算発表前に売り込まれていたこともあり、急反発。
そして、エヌビディアの決算という重大イベントを無事通過したことで、本日の日本株は急伸しました!
22日の日経平均株価は、バブルピークの1989年末につけた史上最高値である3万8957円を午前中に突破。
高値更新を続け、注目されていた本日の引け値ベースでも3万9098円と史上最高値を上回りました。
米ドル/円は「神田シーリング」が意識され、急伸できず
日経平均の急騰に並走して、米ドル/円も一気に値を上げてほしいところですが、神田シーリング(=152.00円)が意識され、どうしても上昇スピードは緩慢。
「株高、円安」トレンドなので、ロングにするのは米ドル/円でもいいのですが、前述のように神田シーリングが行く手を阻み、米ドル/円は緩慢な動きでなかなか収益性が上がりません。
そのため、昨年33円も暴騰したスイスフラン/円のように、今回の円安トレンドもなにかクロス円(米ドル以外の通貨と円との通貨ペア)を選択したいところ。
そこで僕が今回注目したのがニュージーランドドル/円です。
RBNZの利上げ予測も台頭し、ニュージーランドドルに注目!
今月初旬にANZ銀行(オーストラリア・ニュージーランド銀行)が、2月、そして4月にRBNZ(ニュージーランド準備銀行[ニュージーランドの中央銀行])が0.25%ずつ、利上げを行う可能性があるとレポートを出したことが話題になりました。
実際利上げが行われれば、OCR(オフィシャル・キャッシュレート)は6.00%となり、ニュージーランドドルは主要通貨の中で際立って高金利通貨となるため、このレポートをきっかけにニュージーランドドル/円は上昇開始。
金利先物市場では、2月のRBNZの利上げ確率はわずか20%程度しかなく、ANZ銀行の利上げ予想は少数派ですので、今月の利上げの可能性はまだ高いわけではありません。
視点を変えれば、実際に利上げが行われれば、マーケットに対するインパクトは大きいと言えます。
下図はニュージーランドドル/円の月足です。
ニュージーランドドル/円は、リーマンショック前に97.79円まで急騰。
要因は金利です。
この頃のRBNZのオフィシャル・キャッシュレートは圧倒的高金利といえる8.25%もありました。
ニュージーランドドル/円がキャリー・トレード通貨としてもてはやされた頃です。
しかし、RBNZが利上げを停止しただけで反落し、加えて2008年7月にRBNZは利下げを開始しました。
さらにはリーマンショックが直撃したことで、ニュージーランドドル/円はあっというまに44.24円と半値以下に大暴落したのです。
その後のニュージーランドドル/円はもう一度94円をつけましたが、再び59円に急落するなど乱高下を繰り返してきました。
100円に向かってニュージーランドドル/円は上昇か!
しかし、ニュージーランドドル/円は、今月レジスタンスを超えてきました。
RBNZの金融政策の発表は2月28日(水)。
28日に向け、ニュージーランドドル/円は底堅く推移するのではないかと考えています。
日経平均株価が3万9000円台に乗せるなどリスク環境の好転も、ニュージーランドドルにとって好材料といえます。
多くの主要中央銀行で利下げが予測される局面で、中央銀行が利上げの可能性を残しているニュージーランドドル。
日経平均が史上最高値を更新する中、リスク環境も良好。
100円に向け、底堅く推移しているニュージーランドドル/円の行方に注目です。
ザイFX!