本日のロンドン為替市場では、ドイツのインフレ動向や連銀総裁の金利見通しに注目しながらの取引か。また序盤に発表されるノルウェーの1月消費者物価指数(CPI)も動意に繋がるかもしれない。
日本時間16時に発表される1月独CPIは改定値ではあるものの、予想通りに速報値から横ばいの2.9%であれば、インフレ鈍化基調の「確度」を高めることになる。独CPIの前年比2%台は2021年半ば以来であり、欧州最大の経済大国ドイツにおけるインフレ動向はユーロ圏全体にも当然ながら影響してくるだろう。そういったなか、本日のナーゲル独連銀総裁の講演には注目が集まる。
市場が欧州中央銀行(ECB)の今年の利下げ時期や回数を探っているにもかかわらず、ホルツマン・オーストリア中銀総裁は昨日、「ECBが今年利下げしない可能性は確かにある」と発言。ただし、ECB理事会内で最もタカ派寄りとされる人物の見解であり、サプライズという訳ではない。同じタカ派として知られる独連銀総裁だが、自国のインフレ率を素直に受けとめてホルツマン氏の意見に懐疑的な見方を示す可能性も念頭に入れておきたい。
なお独と同じタイミングでノルウェーでも1月CPIが発表予定。前年比は4.6%と前回から0.2ポイント減速予想だが、昨年9月に3%台まで低下したことを考えると高止まり感は否めない。来月のノルウェー政策金利公表の前に2月CPIが発表されるものの、本日の結果次第では金融引き締め策の長期化も視野に入るかもしれない。そうなると、ノルウェー・クローネ(NOK)が対ユーロで値幅を伴った動きとなりそうだ。
想定レンジ上限
・ユーロドル、200日移動平均線1.0833ドル
・ユーロNOK、11.50NOKを超えると昨年12月1日安値圏11.59NOK前後
想定レンジ下限
・ユーロドル、5・6日安値の1.0723ドル
・ユーロNOK、1月31日安値圏11.27NOK付近
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