アジア株 中国市場に漂う不安感、株価下支え強化しても中国経済が抱える問題の解決にはならない デフレ懸念深刻化
東京時間14:03現在
香港ハンセン指数 15918.81(-163.08 -1.01%)
中国上海総合指数 2856.37(+26.82 +0.95%)
台湾加権指数 18096.07(休場)
韓国総合株価指数 2613.88(+4.30 +0.16%)
豪ASX200指数 7638.40(+22.56 +0.30%)
インドSENSEX30種 72004.94(-147.06 -0.20%)
アジア株はまちまち。
香港株は続落。アリババ決算やモルガンスタンレーによる不動産会社の目標株価引き下げが懸念されており春節連休を前に売りが強まっている。あすは短縮取引。
アリババは6.8%安。第4四半期決算の純利益が前年同期比で77%減少、売上高は市場予想に届かなかった。自社株買いを250億ドルに拡大すると発表したが株価反発には至らず。マッコーリーはアリババADRの投資判断を「アウトパフォーム」から「ニュートラル」に引き下げた。
JDドットコムやテンセントホールディングス、バイドゥ、シャオミなど他のハイテク関連も総じて下落。領展房地産投資信託基金や恒隆地産、新鴻基地産発展など不動産株の一角も下落している。
上海株は3営業日続伸。保利置業集団や上海陸家嘴金融貿易区開発、上海臨港控股、中国企業、金地集団など不動産株が総じて上昇。一方、中国工商銀行や中国農業銀行、交通銀行、招商銀行、中国民生銀行など銀行株は下落している。
当局による株価下支え強化を受けた買いはいつまで続くのか。前回41兆円規模の大規模な株価下支え策の効果は数日しか続かなかった。今回、当局は証券監督管理委員会(証監会)の主席を交代させる人事を発表した。主席交代は株価下落を食い止めることに対する当局の強い決意の表れなのか。
ただ、株価下落を止めても中国経済が抱える問題の解決にはならない。長引く不動産不況にデフレ・個人消費低迷、さらには少子高齢化加速も不安視されている。消費者は節約志向を高めており「投資から貯蓄」に、本土投資家は「投資から逃避」に変わっているため、同国の景気に回復の兆しが見られなければ投資家は戻ってはこない。
きょう発表された中国1月の消費者物価指数は-0.8%と前回の-0.3%から下落幅が拡大、2009年9月以来最も大幅な落ち込みとなった。生産者物価指数は-2.5%と前回から下落幅がやや縮小も16カ月連続でマイナスとなった。
みんかぶ(FX)