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為替相場まとめ1月29日から2月2日の週

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03

2024-02

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2024-02-03
市場予測
為替相場まとめ1月29日から2月2日の週

29日からの週は、ドル売りと円買いが先行。ドル相場にとっては米FOMCと米雇用統計が注目材料だった。米FOMCは予想通り政策金利を据え置いた。市場の視線が集まるなかでパウエル議長は会見で3月利下げについて否定した。ただ、ドル買い反応は一時的にとどまり、米債利回り低下とともに、次第にドル売りが優勢になった。市場では3月利下げが否定されたものの、引き続き早期利下げ観測が根強かった。ドル円は148円台から146円台へと軟化。円買いの面では日銀決定会合の主な意見で「マイナス金利解除を含めた政策修正の要件は満たされつつある」としたことが円買いを誘った。加えて、中東情勢の緊迫化が広がりをみせていることもリスク回避圧力につながったようだ。対ユーロを中心にポンドが堅調。英金融政策委員会(MPC)では予想通り政策金利が据え置かれた。四半期経済見通しで2-3年後のインフレ見通しが引き上げられた。ベイリ総裁は、利下げを実施する状況ではない、金利をどれだけ長く5.25%に維持するのかで憶測しない、などと述べており、市場にしばらく高金利水準が維持される印象を与えた。米欧と比較すると英中銀の利下げ開始時期はやや遅れるとの観測が広がっているようだ。しかし、米雇用統計が想定外に強い内容となったことで米国債利回りの急伸とともにドル高が強まった。短期金融市場では、早期利下げ期待が後退し、3月は80%以上の確率で据え置きを織り込んでいる。ドル円は148円台に一気に戻す展開。

(29日)
 東京市場は、週後半のイベントを控えて様子見ムードの強いスタート。ドル円は148円付近から148円台前半での推移。仲値前に148.34近辺まで買われたが、午後には148.00付近まで下げた。ユーロドルはやや上値重く推移も、1.0839-1.0858レンジにとどまった。ポンドドルは1.2700を挟んでのもみ合い。先週の英PMIが強かったことで、底堅い印象。ポンド円は188円台割れでは買いが入った。

 ロンドン市場では、ドル安・円高。米債利回りが低下、10年債利回りが4.13%割れから4.10%割れへと低下。ドル円は148円台を下回り、147.70台へと下げた。ユーロは対ドル、対円ともに軟調。ECBの早期利下げ観測が重石となり、米債利回り低下でのドル売り圧力の中でも売られた。ユーロドルは1.0810台まで、ユーロ円は160円台後半から一時160円台割れ。独DAX指数が軟調なこともユーロ売りにつながった模様。ポンドドルは1.2700前後での推移。木曜日に英中銀金融政策会合を控えており、市場では早期利下げ期待が後退するとの見方が広がっている。対ユーロではポンドが堅調。一方、ポンド円は円買いの勢いが勝り187.60付近まで下げた。

 NY市場では、午後になってドル売りが強まった。ドル円は147円台前半まで一時下落。米財務省が財政赤字拡大にもかかわらず、今四半期の借入額の予想を下方修正したことで、米国債利回りの下げとともにドル売りが強まった。借り入れの必要性が減少したのは、予想される純財政フローの増加と、今四半期の開始時に予想より多くの現金が手元にあったためとしている。市場の多くは、借入額は予想を若干上振れると見込んでいた。ただ、全体的には方向感に欠ける展開。FOMCや米雇用統計といったイベント待ちに。ユーロドルは1.08台割れから1.08台に買い戻された。ポンドドルも終盤には1.27台に買い戻された。ポンドは、対ドルでは横ばいで推移しているものの、英中銀とECBのスタンスの違いに市場が注目する中で、対ユーロでは堅調な動きを続けている。

(30日)
 東京市場は、落ち着いた値動き。ドル円は朝方の147.50付近から米債利回り低下を受けて147.20付近まで軟化。その後は147円台前半での小動きに終始した。明日の米FOMCや今晩の米雇用動態調査(JOLTs)などを前に動きにくい展開。ユーロドルはドル円の下げ局面で1.0830台から1.0842近辺までドル安の動きがみられたが、その後は1.0822近辺まで反落。狭いレンジ取引となった。クロス円は全般に軟調。特段、リスク警戒が高まっているわけではないが、上値重く推移。ユーロ円は159.80台から159.50割れ水準へと軟化。NZドルは朝方に買われたあと、高値圏で推移。コーンウェイNZ中銀チーフエコノミストが、NZのインフレはターゲットへ向かう道半ばと、引き締め姿勢の継続を示した。

 ロンドン市場は、方向感に欠ける値動き。ドル円は米債利回り低下を受けて東京午前の安値147.20近辺を割り込み、147.16近辺まで下押し。その後は147円台半ばまで一時反発もおおむね147円台前半での取引が続いた。今日、明日の米FOMCを控え、積極的な取引を手控える動きとなり、一方向の動きにならなかった。ユーロドルは朝方ポンドドルの下げにつれ安となる形で1.0810近くまで下げたが、その後ユーロ買いとなった。ユーロ圏第4四半期GDPは予想通り前期比横ばいとなり、2期連続マイナス成長のテクニカルリセッション入りをぎりぎりで免れた。ユーロ円は一時159.20付近に下落も、その後は159.80台まで反発。ポンドドルは東京市場でサポートされた1.2700を割り込むと、1.2670近辺まで下落した。

 NY市場では、ドル円が147円台で上下動。朝方は前日の流れを引き継ぎ147円台前半まで下落した。しかし、コンファレンスボード消費者信頼感指数やJOLTS求人件数が予想を上回る強い内容となったことで、ドル買いが優勢となり147円台後半に買い戻された。ただ、全体的には方向感のない展開で様子見気分が強い。きょうからFOMCが始まり、明日結果が発表される。その反応待ちといった雰囲気に変化はない。ユーロドルはいったん1.08台前半に値を落としたものの、その後は下げ渋り。ユーロ圏やドイツの第4四半期GDP速報値でリセッションが可否されたことで、ECBの利下げ期待も若干後退した。ただ、4月までの利下げ開始は90%超が織り込まれている状況には変化なし。ポンドドルは一時1.2640近辺に下落したが、後半には1.26台後半に戻した。

(31日)
 東京市場は、円高からドル高へと転じる動き。朝は円高が進行、ドル円は147.60付近から147.19近辺まで下落。日銀金融政策決定会合(22日、23日開催分)主な意見において、「政策修正の要件満たされつつある」との表現があり、マイナス金利解除が近いとの思惑が広がったことが円買いを誘った。しかし、その後は買いに転換、午後には147.82近辺まで上昇した。ドルは昼前にかけてほぼ全面高となっており、ユーロドルが朝の1.0850近くから昼前に1.0816近辺まで、ポンドドルが1.2700前後での推移から1.2673近辺まで下げる動きを見せた。きっかけの一つが豪ドルの対ドルでの売りで、9時半発表の豪消費者物価指数が第4四半期、12月・月次ともに市場予想を下回る伸びに留まり、早期の利下げ開始期待が広がる形で豪ドル売りドル買いを誘った。午後に入ると全般に値動きが落ち着いた。

 ロンドン市場は、方向性に欠く値動き。東京市場では月末フローや米FOMC会合を控えた調整などでドル買いが優勢となったが、ロンドン時間に入ると方向性が錯綜。ユーロドルは1月フランス消費者物価速報が予想以上に鈍化したことを受けて一時1.0806近辺まで安値を広げた。しかし、その後はドイツ雇用統計の底堅さやイタリア失業率低下などもあって1.08台前半で下げ渋り。ポンドドルはユーロドルと対照的なシーソーのような値動きとなっているが1.2670付近から1.27ちょうど付近での上下動にとどまっている。ドル円は147.90近辺まで買われた後、ロンドン序盤に147.50割れ水準に反落も、足元では147.80台へと再び上昇。米10年債利回りは一時3.99%付近に下落したあと、4.02%台へと戻している。
  
 NY市場は、米FOMCをめぐり激しく上下動。ドル円は序盤はドル売りが強まり、146円ちょうど付近まで急落。この日の1月のADP雇用統計や雇用コスト指数が米労働市場の冷え込みを示唆したことをきかっけにドル売りが強まった。FRBの金融政策に敏感な2年債利回りが急低下していたこともドル売りを強めた模様。ただ、本日は月末ということもあり、それに絡んだ動きが中心だったとも思われる。しかし、終盤になってドルは急速に買い戻され、ドル円は一時147円台半ばまで急速に買い戻された。パウエルFRB議長がFOMC後の会見で「3月利下げの可能性が高いとは考えていない」と言及したことに敏感に反応した模様。議長が3月利下げを完全に否定したのはショックが大きかったようだ。ユーロドルは一時1.07台に下落。ECBの早期利下げ開始期待が市場で高まっており、ユーロの上値を圧迫。ポンドドルは1.26台に下落。為替市場はドル高のムードが広がっているが、その雰囲気の中でもポンドは他の通貨に比べれば、底堅さを見せている。

(1日)
 東京市場は、ドル円が下に往って来い。朝方は147円ちょうど付近、午前中に日経平均の下落などでリスク回避の円買いが優勢となり、146.48近辺まで下落した。しかし、その後はポジション調整とみられる買いで146.90台まで買い戻された。日本10年債利回りが一時0.7%割れまで低下したことも円売りを誘った。ユーロドルは、1.08台前半で揉み合いとなり、20ポイントレンジにとどまった。ユーロ円は、ドル円同様に午前に158.46付近まで下落したが、午後には下げ一服。豪ドルは軟調。リスク動向に敏感な豪ドルは午後に売りが強まり、豪ドル/ドルは0.6537付近まで、豪ドル円は96円ちょうど付近まで下落した。

 ロンドン市場は、ややドル高の動き。昨日の米FOMC前後に激しい振幅をみせたあと、ロンドン時間にはドル高と円高の動きが優勢に。ただ、手掛かりとなる米10年債利回りは前日FOMC後に低下したが、足元では3.93-3.95%付近での揉み合いと値動きは一服。また、株式相場も欧州株はまちまち。米株先物は時間外取引で下げ渋り。このあとの英MPCでは政策金利据え置きがコンセンサスとなっている。インフレや成長見通しの修正が注目されるほか、ベイリー英中銀総裁が市場の早期利下げ観測に釘をさすのか、インフレ低下傾向を歓迎するのか、不透明感が高い。市場の一部にはメンバーの票割れで利下げ派を見込む向きもあるようだ。ポンドは上値重く推移しており、対ドルで1.26台前半、対円で185円台前半へと下落。対ユーロでもポンド安。ユーロドルは一時1.0780付近に下げたあとは1.08付近に下げ渋り。ユーロ円は158円台前半から半ばで小幅に下に往って来い。ドル円は147円台乗せでは上値重く、146.60近辺までのレンジで揉み合い。

 NY市場では、ドル売りが優勢。ドル円は一時146円台割れまで下落した。この日発表のISM製造業景気指数が予想を上回る内容となったことから、買い戻しも見られていたものの上値は重い印象。前日はパウエルFRB議長がFOMC後の会見で、3月利下げ期待を明確に否定してきたことでドルの買い戻しが強まり、ドル円も買い戻されていた。しかし、上値が次第に重くなってきている雰囲気もある中で、下値模索は続いている。市場の早期利下げ期待は根強く、短期金融市場では5月の利下げ開始を95%の確率で織り込んでいる状況。3月は37%程度に低下。ユーロドルは1.08台後半に上昇。本日は1月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表され、前年比では予想を上回っていた。前月比では低下していた。市場はECBの利下げ開始を4月か6月かで見解が分かれている。ポンドドルは1.27台半ばに買い戻された。本日は一時1.26台前半に下落していた。きょうは英中銀金融政策委員会(MPC)の結果が公表され、大方の予想通りに政策は据え置きとなった。声明やベイリー英中銀総裁の会見などで、市場の早期利下げ期待も予想通りに否定していた。注目は委員の投票行動。6対3での据え置きとなったが、2名が利上げを主張し、1名が利下げを主張していたことが明らかになっている。それを受けて一部からは、委員の意見の分断はポンドにとって重石との指摘も出ていた。短期金融市場では利下げ期待が若干後退しているものの、6月までの利下げ開始の確率を完全に織り込んでいる状況に変化はない。

(2日)
 東京市場は、米雇用統計を前に様子見ムードが広がった。ドル円は146.24から146.52レンジにとどまっている。ユーロドルも落ち着いた動きで、1.0868-1.0883の15ポイントレンジに留まった。米10年債利回りは3.87%付近から3.895%近辺で上に往って来いと、前日終値水準を挟んだ振幅。ユーロ円は午前中に159.05近辺まで下落も、午後には159.41近辺まで上昇した。ポンドドルは昨日の英中銀金融政策発表後の買いを維持し、1.2750付近での高値圏揉み合い。対円では186.80付近まで一時上昇。

 ロンドン市場は、やや円安とドル安の動き。このあと日本時間午後10時半に米雇用統計発表を控えており、調整主導の動きとみられる。米10年債利回りは前日の低下を受けて、3.87-3.90%の低水準で推移している。欧州株は前日の米株高を受けて堅調に推移。米株先物・時間外取引も反動安の動きは限定的で、ナスダック指数主導で買われている。ドル円は146円台前半から後半へと上昇、一時146.80付近に高値を伸ばし、足元では上昇一服。クロス円も同様の動きで、ユーロ円は159円台前半から後半へ、ポンド円は186円台後半から187円台乗せへと水準を上げている。対ドルでは売買が交錯しながらもややドル安の動き。ユーロドルは1.08台後半で一時1.0898近辺まで上昇。ポンドドルは1.27台前半から後半へと上昇、一時1.2772近辺に高値を伸ばした。

 NY市場はドル円の買い戻しが強まり148円台半ばまで一時上昇した。きょうの上げで100日線を回復し、上値追いの流れに復帰しそうな気配が出ている。148円台後半の水準に売り圧力が観測されているが、それを突破できれば、再び150円を試しそうだ。この日の米雇用統計が想定外に強い内容となったことで米国債利回りの急伸とともにドル高が強まった。短期金融市場では、早期利下げ期待が後退し、3月は80%以上の確率で据え置きを織り込んでいる。

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