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為替相場まとめ1月22日から1月26日の週

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27

2024-01

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2024-01-27
市場予測
為替相場まとめ1月22日から1月26日の週

 22日からの週は、日銀決定会合、ECB理事会、最新の米GDP速報値など重要度の高いイベントが多かった。しかし、ドル相場も円相場も際立った方向性は示されていない。第4四半期の米GDP速報値は、前期比年率+3.3%、個人消費+2.8%など市場予想を上回ったが、デフレータは+1.5%と伸びが鈍化した。ドル相場に対する決定打とはならなかった。来週には米FOMC会合と米雇用統計などを見極めたいとのムードが広がった。円相場は円安の流れが一服し、調整が入っている。日銀決定会合では予想通り政策金利が据え置かれた。注目の植田日銀総裁会見では、「物価目標実現の確度、引き続き少しずつ高まっている」と自信をにじませた。具体的なマイナス金利解除時期についての言及はなかったが、前向きの印象を市場に与えて、円買い反応が広がった経緯がある。米債利回りが上昇一服となる一方で、マイナス金利解除期待から本邦長期国債利回りは上昇している。ただ、円高方向へのトレンド性までは確認できていない。ECB理事会では、市場の想定通りに主要政策金利が据え置かれた。注目のラガルドECB総裁会見では、ダボス会議での夏の利下げ開始の示唆について再確認されている。当初は、市場における3月利下げ開始観測をけん制する意図での発言だったのだが、一連の弱い欧州経済統計を受けて、市場では利下げ開始へのゴーサインのようにとらえる面もでてきているようだ。ユーロ相場は緩やかではあるものの、下降トレンドを形成してきている。米株や日本株は週前半に高値を伸ばしたが、後半に入ると調整の動きが交錯した。原油先物は紅海など中東情勢の緊迫化を受けて堅調に推移した。

(22日)
 東京市場は、調整が入る動き。ドル円は先週末に148.80近辺と11月28日以来の高値をつけたあとは、高値警戒感でやや下げて週の取引を終えていた。週明けは148.10台から取引を開始、昼前には147.74近辺まで下落した。その後はロンドン早朝にかけて148円台を回復。米10年債利回りは4.14%台から4.105%近辺まで下落したあと下げ止まり。ユーロドルは1.0890付近から1.0909近辺まで買われたが、狭いレンジ取引に終始。ユーロ円は161.50台から161.10付近まで一時低下。その後は161.40台まで反発。日経平均が一時600円超の上昇と、リスク選好の円売りを誘った。ポンド円は188.30付近から187.70台で下に往って来い。

 ロンドン市場は、先週末NY終値付近での推移。米10年債利回りが4.10%台から4.13%台で方向感なく上下動する動きに、ドル相場も上下に揺れ動いている。ドル円は147.74付近から148.33付近までのレンジ。ロンドン序盤には買いが先行も、その後は上値を抑えらえて 148円付近に落ち着いている。ユーロドルは1.0885から1.0909までのレンジ。ロンドン時間は上値を抑えられているが、下押しも限定的。ポンドドルは1.2687から1.2725までの上下動。欧州株は先週末NY株式上昇を受けて、堅調にスタート。足元ではプラス圏で揉み合っている。週明けは目立った経済統計発表の予定はみられず。主要中銀当局者は金融政策会合を控えてブラックアウト期間で発言を手控えている。また、明日の日銀決定会合ではマイナス金利解除は見送られることが市場コンセンサスとなっており、特段の思惑・観測報道も流れてこない。ユーロ円は161円台前半、ポンド円は188円台前半を中心とした揉み合いが続いている。

 NY市場は、模様眺めムード。ドル円は148円を挟んだ上下動。日銀が決定会合をきょうから開催し、明日結果が発表される。震災を考慮し、今回は市場が期待しているマイナス金利解除はなく、据え置きが確実視されている。そのような中で植田総裁の会見が注目されており、マイナス金利解除に関して何らかのメッセージを発するか注目されている。ユーロドルは1.08台後半で、じり安の動き。今週はECB理事会が開催されるが、据え置きが確実視されている。市場の注目は声明やラガルド総裁の会見だが、市場で期待が高まっている4月利下げの可能性を示唆することはないと見られている。ポンドドルは1.27台前半での狭いレンジ取引。次のアクション待ちといった雰囲気も強い。今週はポンド関連のイベントは少なく、ドルやユーロの動きに左右される値動きが見込まれる。そんな中でも24日に1月調査の英PMI速報値が発表になり、動向が注目される。

(23日)
 東京市場では、日銀会合をにらんだ動き。ドル円は前日海外市場で安値から反発を見せた流れもあり、比較的しっかりの展開で始まった。148円台前半で日銀決定会合の結果待ちに。日銀金融政策決定会合は市場予想通り現状の緩和政策を維持した。声明や展望レポートでの文面も基本的に前回までを踏襲とサプライズ感の少ない結果となった。注目された物価見通しは2024年度の見通し中央値が+2.4%と、予想されていた+2.5%を下回ったことで、円売りがやや優勢となり、直後に148.55近辺まで上昇。すぐにドル売りが入ると、一転して下を試す不安定な動きとなり147.80台まで反落。15時半からの植田日銀総裁会見を前に、上値重く推移した。ユーロドルは1.0870台から1.0908近辺まで小高く推移。ユーロ円は161.72近辺を高値に161.10割れ水準まで下落と、不安定な動き。

 ロンドン市場は、円買いが優勢。日銀が予想通り政策金利を据え置きとしたあと、市場の注目は植田総裁会見に集まった。会見では「物価目標実現の確度、引き続き少しずつ高まっている」と自信をにじませた。具体的なマイナス金利解除時期についての言及はなかったが、前向きの印象を市場に与えて、円買い反応が広がった。ドル円は148円付近から一時146.99近辺まで下落した。その後は米債利回りの上昇とともに147円台後半へと買い戻されているが、発表時の円安水準には届いていない。クロス円も売りが先行した後は戻し切れず。ユーロ円は一時160.50割れ水準、ポンド円は187円台前半まで下落した。ロンドン時間のドル相場はドル買いが優勢。米10年債利回りが4.08%台から4.13%付近に上昇していることに反応。ユーロドルは1.09台乗せから流れが反転して1.0860台へと安値を広げている。ポンドドルは1.27台半ばへと買われたあとは、一転して1.2710付近へと反落。ただ、東京市場から通してみると、ドル指数は下に往って来いと方向感に欠けている。

 NY市場では、ドル円が買い戻されている。NY時間に入ってドル買いが強まったことから148円台半ばまで上げ幅を拡大した。市場での日銀マイナス金利解除観測は引き続き高いが、マイナス金利解除をしてもその後に日銀が積極的に誘導目標を引き上げていくとみる市場参加者は少なく、限界があるとみられているようだ。一方、FRBの早期利下げ期待が後退する中で、ドル買い圧力はまだ根強く、ドル円は下値をサポートされている。150円を再び試に行くとの見方も少なくないようだ。ユーロドルは一時1.0820付近まで下落、6週間ぶりの安値を更新。。米株式市場が上げ一服となり、リスク回避のドル買いも出ていたようだ。今週はECB理事会が25日木曜日に開催されるが、データ次第のアプローチを強調する可能性が高いとの見方が出ている。短期金融市場では4月の利下げ開始を予想。しかし、エコノミストからはECBの利下げ開始は6月が有力で、今回の理事会でも夏からの利下げを示唆する可能性が高いとの指摘が少なくない。ポンドドルは一時1.2650付近まで下落。 短期金融市場は英中銀の今年の利下げ見通しが後退しており、今年の利下げ幅は計1.00%ポイント未満まで縮小している。

(24日)
 東京市場では、円買いがやや優勢。ドル円は朝の148.40前後から午後には147.76近辺まで下落。その後も148円付近が重くなっている。日本国債10年物利回りが0.738%まで上昇するなど日本国債利回りが上昇。昨日の植田日銀総裁会見を受けて、日銀のマイナス金利解除期待が強まったことが背景。日本の利回り上昇がドル円などでの円買いを誘った。ユーロ円は161.08近辺から160.48近辺まで下落。昨日のダウ平均の下げもあって日経平均が大きく下落、リスク警戒の円買いにつながった。一方、ユーロドルは昨日海外市場で1.0910台から1.0820台まで下げた分の反動高の流れが続き1.0860台まで上昇した。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。米債利回り低下がドル相場を圧迫、前日の上昇を消す動きに。この時間帯に主導したのがポンドドルの上昇で1月英PMI速報値の強い結果に反応。1.27台前半での強保ち合い状態から一気に1.2770台まで買われた。ユーロドルも連れ高となり1.08台後半から一時1.09台に乗せた。ユーロ圏PMI速報値は、製造業が改善もサービス業は予想外の悪化となり、ユーロはポンドほどは買われなかった。ドル円は一時147.40付近まで下落。米債利回り低下とは対照的に本邦長期国債利回りは上昇、日銀のマイナス金利解除観測が再燃しているようだ。また、この日は中国人民銀行の預金準備率0.5%ポイント引き下げが報じられ、香港株が上げ幅を拡大した。中国との経済関係が深く、リスク動向に敏感な豪ドルが買われ、対ドルでは0.66台乗せへと高値を伸ばした。NY原油先物も74ドル台後半で小高く推移。ドルカナダは安値を1.3450割れまで広げた。米債利回り低下のほかにも、各通貨ごとにドル安材料がみられた。

 NY市場では、ドル相場が上下動。前半はドル売りが優勢となり、ドル円は一時146円台に下落した。ただ、この日発表になった米PMIが予想を上回る内容となったことをきっかけに、米国債利回りとともにドルも買い戻され、ドル円は147円台に戻す展開、100日線も回復している。前日の日銀決定会合の反応は円高だったが、根強いドル買いが下値をサポートし、前日のドル円は148円台に戻していた。日銀は近い将来のマイナス金利解除の意向を示唆していたようだが、ドル円についてはやはりFRBの動向が中心のようだ。短期金融市場では一時期高まっていた3月までの利下げ開始期待が後退し、現在は5月までの利下げ開始がメインシナリオとなっている。ユーロドルは1.09ドル台を回復したものの、その後はドルの買い戻しも見られて1.08台に伸び悩んだ。市場では、ECBは夏以降に利下げに踏み切るとの観測が広がっており、6月が有力視されている。ポンドドルはロンドン時間に買われた流れを受けて、1.27台半ば付近に高止まりした。

(25日)
 東京市場では、ドル円が底堅く推移。午前はゴトー日(5・10日)関連とみられる国内輸入企業からの買いで147.85近辺まで上昇。その後は、米10年債利回りが低下に転じたことなとで147.50台まで伸び悩んだ。しかし、午後には再び買われて147.86近辺とこの日の高値を小幅に更新した。日経平均が午後にプラスサイドを回復したことや、アジア株の上昇がリスク選好の円売りを誘った。日本10年債利回りは、日銀による早期のマイナス金利解除観測に支えられ、昨年12月12日以来の高水準となる0.75%台まで一時上昇した。ユーロ円も午後には円安方向に振れ、この日の高値となる160.83近辺まで買われた。ユーロドルは午前のドル買い局面で一時1.0870付近まで弱含んだあと、下げが一服し、この日の安値圏で小動きとなった。

 ロンドン市場は、様子見ムード。この後発表されるECB理事会の結果や、米GDP速報値、米耐久財受注などの結果を見極めたいとの姿勢となっている。東京時間から米債利回りが低下傾向を示していることで、為替相場はややドル安に傾いているが、各通貨ともレンジは限定的。ドル円は147円台後半での取引で、足元では147.50付近へとやや上値が重くなっている。ユーロドルは1.08台後半での取引となるなかで、一時1.0900近辺まで上値を伸ばした。独Ifo景況感指数は予想外に低下したが反応薄だった。ポンドドルは1.27台前半でじり高となっている。英CBIの小売関連指標は落ち込んだが、ポンド売り反応は限定的だった。米10年債利回りは東京朝方の4.19%付近からロンドン朝方には4.14%台まで低下、その後は下げ一服。ドル指数はじり安、欧州株は小安く推移。原油先物は中東地域の緊張や米在庫減、中国景気支援策期待などで堅調な動き。

 NY市場では、ラガルド会見でユーロ売り優勢、ドル円は147円台で下に往って来い。この日発表の第4四半期の米GDP速報値を受けて、ドル円は米国債利回りの低下と伴に売りの反応が見られていた。米GDP速報値は前期比年率換算で3.3%と予想を上回った。個人消費も2.8%増と予想を上回り、GDPに貢献。一方、デフレータは1.5%と予想を下回り、PCEコアデフレータは2.0%と予想と一致した。成長は予想以上に好調なものの、インフレは落ち着きつつあり、ソフトランディングシナリオに沿った内容となっている。短期金融市場では利下げ期待が若干上昇した。ユーロドルは売りが優勢となり、一時1.08台前半まで下落。ECB理事会後のラガルド総裁の会見を受けて、市場は利下げ期待を高めた。総裁は「データは短期的な弱さを示唆。雇用需要は減速している。12月のインフレの反発は予想よりも弱かった」などと述べている。また、ダボス会議での夏以降の利下げの可能性との自身の発言を再確認したが、利下げはまだ議論されていないとも強調していた。短期金融市場では4月の利下げ開始を88%まで高めた。ポンドドルは1.26ドル台に値を落とした。ただ、下押す動きまでは見られず、21日線を挟んでの方向感のない展開。英中銀はECBなどよりも利下げ開始が遅れるとの見方がでていた。

(26日)
 東京市場は、小動き。ドル円は147円台半ばから後半で揉み合っており、前日NY終値水準から離れずの相場が続いた。ユーロ円はおおむね160円台前半、ポンド円は187円台半ばから後半での小幅なもみ合いにとどまっている。豪ドル円は97.46円付近まで強含んでいるが、値幅は限定的となっている。ドルストレートも動意薄。ユーロドルとポンドドルは、前日のニューヨーク終値を挟んだ非常に狭いレンジ内で振幅している。昨日発表された昨年10-12月期の米国内総生産(GDP)が堅調だったことはドルを支えているものの、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が利下げの可能性を再び示唆する可能性があり、値動きが抑制されているもよう。

 ロンドン市場は、方向性に欠ける振幅。ドル相場は米債利回り動向に神経質に反応しており、円相場は欧州株や米株先物の動きをにらむ面があった。また、この日は市場でのECB早期利下げ開始観測に対して、ECBタカ派メンバーからのけん制発言も相次いだ。一方で、ECB専門家予測調査では、インフレ予想が2024年・25年といずれも下方修正、同期間のGDP成長率予想はいずれも下方修正された。1月の英独消費者信頼感は対照的。英国が改善する一方で、ドイツは悪化した。ユーロドルはロンドン朝方かけて1.0810台まで下落した後は1.0870台へと上値を伸ばす動き。ポンドドルも1.2670台まで下落したあとは高値を1.2740台に更新している。ドル円は米債利回りの上昇とともに148.10付近まで買われたが、米債利回りが上昇一服となると147.60台へと押し戻されている。クロス円も下押しされたあとは買いが優勢に。ユーロ円は159.80付近まで下落したあと、160.50付近へ上昇。ポンド円も187.30台から188.10台乗せまでの値動き。欧州株は総じて堅調に推移、米株先物はマイナス圏推移も下げ渋ってきている。

 NY市場は米PCEデフレータで振幅した後、ドル高が優勢となった。PCEコア前年比が予想を0.1%下回ったことでいったんドル売り。ドル円が147.46と東京午前の安値を割り込む動きを見せたが、すぐに反転した。米債利回りが上昇したこともあり、ドル円が148円20銭前後、ユーロドルが1.0850ドル台までの動きとなった。来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での現状維持見込みだけでなく、3月のFOMCでの利下げ開始期待も後退しており、3月の利下げ開始に備えて今回のFOMCで何らかのヒントを出す必要もなく、現状維持を示すとの思惑が広がっており、ドルが買われやすい地合いとなっている。

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