【本日の見通し】日銀金融政策決定会合にらむ展開
昨日、今日と日本銀行金融政策決定会合が開催され、本日昼前後に結果が公表される。会合終了後で時刻は未定であるが11時半から12時半ごろのことが多い。
海外い勢を中心に昨年末まではマイナス金利解除期待などが根強く残っていたが、1月1日の能登半島地震を受けて期待が後退。元々本線とされてきた3月か4月の解除期待も後退しており、6月か7月になるとの見方が広がっている。こうした中、今回の会合では緩和姿勢の維持が見込まれている。政策的には現状維持で市場の見方がほぼ一致している。
注目は植田総裁の会見と今回発表回にあたっている経済物価情勢の展望(展望レポート)。
会見では従来姿勢の維持が見込まれているが、マイナス金利解除に向けた何らかのヒントと市場が捉えるような表現があると、一気の円買いになる可能性がある点に注意したい。
展望レポートでは2024年度の物価見通し引き下げや、2023年度の経済成長見通し引き下げが見込まれている。予想を超える幅での引き下げとなった場合は4月までのマイナス金利解除は難しいとの思惑から円売りが入る可能性がある。また2025年物価見通しが低めに出てくると、こちらも円売りの材料となりうる。
発表までは様子見ムードが強い展開か。結果、声明、展望レポートが想定内であれば、15時半の植田総裁会見待ちとなりそう。無難にすべてをこなすと、日銀の緩和姿勢長期維持期待が広がる形で円売りがやや優勢な展開が見込まれる。日米金利差を狙った取引が今後も続くとの思惑からドル円を支える展開か。
MINKABU PRESS 山岡和雅
みんかぶ(FX)