アジア株 香港上海は下落、CEWCがマーケットを失望させる もはや頼みの綱は政府系ファンドの買い支えだけ
東京時間14:05現在
香港ハンセン指数 16255.93(-118.57 -0.72%)
中国上海総合指数 2989.15(-14.29 -0.48%)
台湾加権指数 17443.86(-6.77 -0.04%)
韓国総合株価指数 2517.23(-18.04 -0.71%)
豪ASX200指数 7259.10(+23.82 +0.33%)
インドSENSEX30種 69323.06(-227.97 -0.33%)
アジア株は豪州を除いて下落。
昨日閉幕した中国中央経済工作会議(Central Economic Work Conference)は、人工知能技術を「精力的」に発展させることを強調する内容だった。長引く不動産不況や消費低迷などに対する新たな刺激策についての言及はなかったことからマーケットは失望している。今後打ち出される支援策は「大規模」なものではなく「控えめ」となる可能性が高い。人民銀行が近く金利を引き下げるとの見方が広がっているものの、引き下げたところで効果は限定的だろう。
今後、中国・香港株を押し上げるのは政策期待の買いではなく、政府系ファンドによる下支えを期待した買いだろう。ファンドは、株が下がれば下がるほど買うと意欲を示しているほか、この下げは20年に1度のチャンスだと買いを煽っているが、実体経済が回復しなければ投資家心理は改善することはない。報道によると政府系ファンドは今月に入り連日買い増ししているもよう。また自社株買い計画を発表する企業が相次いでいる。
報告によると中国株式市場への資金流入は2015年以来で最低水準となっている。CPIやPPI、製造業PMIなど、11月の中国統計は総じて弱い内容となっており、年末・年明けにかけ中国香港株式市場からの資金流出は続く可能性がある。
以前から米利上げは終了との見方が広がっているうえ、来年早期利下げ開始観測も浮上しているにもかかわらず、香港株は下落し続けている。(※香港は米ドルとのペッグ制を採用していることから金融政策をFRBに連動させている)。11月時点で香港株式市場の時価総額はインドに抜かれ世界8位に転落した。
香港市場では九龍倉置業地産投資や中国海外発展、龍湖集団など不動産株の下げが目立つほか、銀行や消費者サービス関連、医療品、ハイテク関連も軒並み下落している。
きょうは米FOMC結果が公表される、金利据え置きが見込まれているが利下げに関するヒントが出るか注目されている。米早期利下げ期待が高まれば香港株は下げ止まり、来年に向け回復する可能性もある。
みんかぶ(FX)