ロンドンタイムは英・独経済指標の結果をにらんだ展開となろう。まず序盤16時に独卸売物価指数(WPI)と11月英雇用統計が発表される。
インフレ指標の独WPIは、NYタイム発表予定の注目インフレ指標・11月米消費者物価指数(CPI)前に波乱を起こすようなインパクトはないだろう。この時間帯でより注目となるのは英雇用統計。失業保険の申請が低下するとの予想(市場予想:1.50万件、前月10月:1.78万件)だ。失業率の動向とともに雇用改善が意識される内容となれば、米CPI発表前とはいえ、こちらは潜在的なインフレ要因として注視される賃金インフレに関する思惑を揺さぶりそうだ。また、同時に発表される平均賃金の動向にも注目したい。
19時には前月は大きく改善してユーロの上振れを後押しした独ZEW景況感指数(市場予想:+8.8、前月11月+9.8)の12月分が発表となる。強い結果となり前回のZEW発表後のようにユーロ買いに寄与するか、さえない結果が戻りを重くするか注視。予想比の強弱がポイントになりやすいだろう。聞き取り調査に基づく景況感などソフトデータといわれる指標結果は事前予想である程度の方向感をつかめても、参考にするハードデータを定めるのが困難。予想と実際の数値がかい離することもあるため為替の振れにも備えが必要となる。これら英・欧経済指標をこなしつつNYタイムの注目材料である米CPIを待つことになる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:日足一目均衡表・転換線1.0854ドル。
・ポンドドル:5日高値1.2651ドル。
想定レンジ下限
・ユーロドル:11月10日安値1.0656ドル。
・ポンドドル:日足一目均衡表・基準線1.2460ドル。
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