アジア株は下落 ムーディーズが香港の格付け見通し引き下げ 上海株は下げ限定的、政府系ファンド「どんどん買う」
東京時間14:02現在
香港ハンセン指数 16247.53(-215.73 -1.31%)
中国上海総合指数 2960.34(-8.60 -0.29%)
台湾加権指数 17303.72(-57.00 -0.33%)
韓国総合株価指数 2497.95(+2.57 +0.10%)
豪ASX200指数 7159.00(-19.35 -0.27%)
インドSENSEX30種 69389.94(-263.79 -0.38%)
アジア株は総じて下落。ムーディーズの香港、中国主要銀行の格付け見通し引き下げを懸念した売りが続いている。
格付け会社ムーディーズは中国に続き香港とマカオを格付け見通しも「ネガティブ」に引き下げたほか、中国の主要銀行8行とアリババ、テンセント、チャイナモバイルに中国石油天然気や中国海洋石油など複数の石油会社の見通しも引き下げた。そのほか、中国資金調達事業体(LGFV)26社を格下げ方向で見直すとも発表した。
ムーディーズは香港の見通し引き下げは、中国本土との政治的・経済的な結びつきが強いことを反映。中国の潜在成長率の低下や金融リスクは香港にも影響していると指摘。2020年の「香港国家安全維持法」施行や香港選挙制度の変更など、香港の政治・制度・経済的決定が今後さらに浸食されると予想している。
ムーディーズの見通し引き下げ発表を受け香港株は大幅反落。一時、年初来安値をつけた。その後は値ごろ感から買い戻しも見られ下げ幅をやや縮小している。銀行やハイテク、エネルギー関連、不動産の下げが目立つほか、医療品や消費者サービス、通信、自動車なども総じて下落している。
上海株は約6週間ぶり安値。下値では政府系ファンドの株価下支え期待の買いが入っているもよう。政府系ファンドは今週、月曜日と火曜日にETFを買い増ししたもようで、中国株が下落するにつれて「どんどん買う」と意欲を示していると上海証券報が7日付けで報じている。ただ、政府系ファンドの買い増し効果は一時的だろう。実体経済が回復しなければ投資家心理は改善しない。
インド株は反落。香港株安を受けリスク回避姿勢が広まっている。また、きのうまで3営業日連続で史上最高値を更新したことで調整売りも出ている。あすは今年最後のインド中銀の政策金利が発表される。
みんかぶ(FX)