為替相場まとめ4月18日から4月22日の週 - Interstellar Group Japan
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為替相場まとめ4月18日から4月22日の週

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23

2022-04

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2022-04-23
市場予測
為替相場まとめ4月18日から4月22日の週
 18日からの週は、円安とドル高が先行した。米国の金融引き締め姿勢が強まる一方で、日本では従来の金融緩和姿勢が堅持されている。日米金融政策の方向性に明確な差がみられたことが円売りの背景となっている。また、欧州でもECB副総裁など複数の金融当局者が7月利上げ開始の可能性を示唆しており、ドル円とともにユーロ円の上昇も円安の動きをけん引している。ドル円は一時129円台、ユーロ円は140円近辺まで買われた。米欧などの金融引き締め姿勢の要因は、ウクライナ戦争でエネルギー価格が高騰、輸入インフレが各国の物価を押し上げていることにある。この週にはG7、G20、IMFなどの舞台で財務相や中央銀行総裁らが一堂に会した。しかし、G20やIMFでは共同声明はまとまらず。ロシアをめぐる世界各国の立場の相違が際立つ結果となった。ウクライナ戦争をめぐる世界の主要国の不協和音が戦争終結の道のりを遠ざけており、グローバルなインフレ圧力が根強いものとなっている。日米財務相会談が実施されたが、日本側からの円安警戒発言が目立つ一方で、米国側からは為替相場に対するメッセージは聞かれず。また、パウエルFRB議長がブラックアウト期間前に、5月会合で0.5%利上げを議論すると明言し、ドル高圧力が再燃した。週末にはポンドが急落。対ドルでポイントとなっていた1.30台を割り込むと売りが加速し1.28台へ。英小売売上高など直近の消費関連指標が弱含んだことがポンド売りのきっかけに。IMF世界経済見通しで、英国に対するインフレの打撃が懸念されていたが、数字に表れた形だった。NYダウは週末に一時1000ドル超安となる場面があった。金融引き締めに対する警戒感が広がるなかで週の取引を終えた。

(18日)
 東京市場では、方向性に欠ける値動き。海外勢がイースター休暇となるなかで、やや手掛かり難となっている。イースターマンデーでオセアニアや香港などが休場でアジア市場でも取引が少ない中で、ドル買い円売りの動きが先行、ドル円は前週末の高値を超えて126.70台まで。その後、黒田総裁が円安について急激な変動という表現を使ったで急落するも、126.20台までの値動き。その後は126.60付近に落ち着き、先週末からの高値圏を維持した。ユーロ円は137円台まで買われたあとは、136.50割れへと反落。その後は下げ一服もユーロドルの重さもあって戻りは限定的。ユーロドルは1.08台割れへとじり安の動きだった。

 ロンドン市場はイースターマンデーのため休場。

 NY市場では、ドル円が底堅く推移。東京市場での黒田日銀総裁の円安けん制発言に対する円高反応は一時的だった。NY時間には米国債利回りが上昇するなか、ドル高のサポートされ、127円台をうかがう動きをみせた。FRBによる積極引き締めへの警戒感は根強い。今週はパウエルFRB議長がIMF主催のパネルに参加する。来週からは5月3-4日のFOMCを前にブラックアウト期間に入る。その前の最後の発言機会として注目されている。ユーロドルは下向きの流れが続いており、再び1.07台へと軟化。先週のECB理事会を受けた下げた1.0760付近がポイントに。ポンドドルも上値が重く、1.30台割れを試す展開が続いた。今週は金曜日に英小売売上高と英PMI速報値発表が予定されている。

(19日)
 東京市場では、円安の動きが加速。ドル円は前日海外市場で127円ちょうど付近まで買われた。東京朝方には127円台にしっかりと乗せ、その後も上昇が継続。午後には128円台に乗せた。ほぼ一本調子で買われている。昨日黒田総裁が円安のけん制発言を行うも、調整の動きが限定的なものにとどまり、ドル円の126円台前半がしっかりとなったことで、円売りに対する安心感に。口先介入では効かず、介入の催促相場との思惑も。ユーロ円などクロス円でも円安の動きが顕著。ユーロ円は2015年以来の138円台乗せ。ポンド円は165円台前半から166.60台へと上伸。円が独歩安に。ユーロドルはドル高圧力に押されるも1.07台後半での取引に終始した。

 ロンドン市場は、一段と円安が進行。ドル円は128.46レベルまで高値を伸ばし、2002年5月以来の高値水準となった。序盤は円売り一色となった。松野官房長官の円安けん制発言でやや円高に振れる場面があったが、すぐに値を戻し上値を追う展開に。クロス円も買われ、ユーロ円は138円台後半、ポンド円は167円台乗せ、豪ドル円は95円目前まで高値を伸ばした。その後、米債利回りの上昇とともに、ドル買い圧力も加わった。10年債利回りは2.90%台まで上昇。クロス円の上昇とともに1.08台乗せとなったユーロドルは1.09台後半へと反落。ポンドドルは1.3040近辺まで買われたあとは、1.30台前半で売買交錯。豪ドル/ドルは0.7400近辺に高値を伸ばしたあとは、0.7360台へと押し戻されている。欧州株は調整売りに押され、米株先物も時間外取引での上げを消している。NY原油先物は109ドル台手前から一時105ドル台まで反落した。

 NY市場で、ドル円は上げ止まらず129円手前まで上昇。米国債利回りと伴にドル円の上げも止まらず、130円を視野に入れた動きとなっている。そろそろ、日本の財務省の動きが本格的に気になって来る水準ではあるが、東京時間に鈴木財務相が円安進行について強い懸念を示したものの、ドル円の上げは一向に止まらない。市場からは仮に財務省が介入を実施したとしても一時的な効果しか望めない、日銀が若干引き締めに舵を切ってもFRBの積極的な引き締めの中では円相場への効果は限定的との声があった。米国のインフレがいつ、どの程度のピークアウトをみせるのか、FRBの行動に変化があるのかがポイントのようだ。ユーロドルは1.08台が重く、NY時間の大半は1.07台後半で推移した。ポンドドルも上値が重く、1.30ドル付近での攻防だった。IMFは今年の世界経済見通しを下方修正した。なかでも、G7各国のうち今後2年間に物価上昇で最悪の衝撃に見舞われるのは英国だと警告した。
 
(20日)
 東京市場で、ドル円は129円台をつけた。前日海外市場で129円手前まで買われたドル円は、東京時間に入るとあっさりと大台乗せ。そのまま買いが強まり、129.40近辺まで高値を伸ばした。2002年5月以来の高値水準となった。米国の積極的な金融引き締め姿勢への期待と、日本の緩和維持姿勢との対比でのドル買い円売りという流れが継続した形。その後、売買が交錯したところに日銀が指値オペを通告、再び129.30台まで買われた。その後は再び調整の動き。磯崎官房副長官が為替の急激な変動望ましくない、緊張感をもって注視などの発言を行ったことがきっかけに円買いが広がり128.05近辺まで下落した。午後に買い戻しは128.60台まで。ユーロ円も139.70付近まで買われたあとは138.50台まで反落。その後は139円台乗せまで反発している。

 ロンドン市場は、ドル売りが優勢。G7・G20財務相・中央銀行総裁会議を控えて調整の動きが入っている。米10年債利回りは東京午前に2.97%台をつけたあとは低下しており、ロンドン市場では一時2.85%台まで水準を下げている。ドル売り圧力が広がり、ドル円は128円台割れから127.61レベルまで下落。ユーロドルは1.0810-20レベルから1.0867レベルまで上昇。ポンドドルは序盤に1.30台割れまで下落したあとは1.3066レベルまで高値を伸ばしている。カザークス・ラトビア中銀総裁が、ECB利上げは最短で7月の可能性がある、と述べたことがユーロ買いを誘った面もあった。対ポンドでユーロが買われた。また、G7・G20会議とともに鈴木財務相とイエレン米財務長官の会談が行われる予定。最近の急速な円安進行に何らかの対応が話し合われる可能性もあり、円安の動きに調整が入る面もあったようだ。ユーロ円やポンド円は上値重く推移している。

 NY市場も、調整色の強い値動き。ドル円はドル売りとともに利益確定売りが強まり、127円台半ばまで下押しされた。米国債利回りも急低下しており、FRBの積極引き締めを材料とした値動きは一服している。市場ではドル高の動きの速さに警戒がでているもよう。「インフレは今期がピークで、2023年に向けて着実に低下し、それに伴って市場も次第に落ち着き、金利は低下の可能性がある」とのコメントも聞かれた。また、本邦勢からは円安が経済に与える影響を警戒する声が相次いでいる。ユーロドルは一時1.0860近辺まで反発した。タカ派で知られるドイツ連銀のナーゲル総裁が、「資産購入プロフラム(APP)は4-6月(第2四半期)末で終了し、7ー9月(第3四半期)の初めに利上げを実施する可能性がある」と語った。8月はECB理事会がないので事実上、7月の理事会での利上げということになる。ポンドドルは1.3060近辺まで買い戻され、1.30台は維持された。ただ、対ユーロや対円では軟調に推移。英経済への警戒感がポンドを圧迫している模様。

(21日)
 東京市場で、ドル円相場は振幅。前日の129円台から127円台までの大きな調整の後で神経質な地合いとなっている。朝方には127円台後半から128円台を回復。米債利回りの上昇とともに128.60台まで一時上昇。しかし、午後には売りが優勢となり、128.10台に反落した。中国・香港株が下落、警戒感がドル円の上値を抑えたようだ。中国上海のロックダウン長期化や、景気下支えへの姿勢が期待された中国の習国家主席による演説が、長期の成長傾向は変わらないといった程度の言及にとどまったことなどへの失望感などが中国売りを誘った。ユーロドルも振幅。1.08台前半で上値重く推移したあと、ベルギー中銀総裁が7月にも中銀預金金利の引き上げを検討、年内に政策金利はプラス圏に浮上の可能性と発言し、ユーロ買いを誘った。1.08台半ばへと買い戻されている。

 ロンドン市場は、ユーロ買いの動きが広がった。デギンドスECB副総裁が、データ次第としながらも、7月会合での利上げの可能性を示したことが背景。欧州短期金融市場では、今年中にECBが0.25%ずつ3回の利上げを行うことを織り込んでいる。ユーロドルは1.08台半ばから1.0936レベルまで買われた。ユーロ円は139円ちょうど付近から一時140.00レベルまで上昇。2015年6月以来のユーロ高・円安水準となった。ECBの早期利上げ観測に対し、日銀の強い緩和継続スタンスの対比が鮮明になっている。日銀は再び連続指し値オペを通知している。ユーロドルの上昇がドル売り圧力を波及させて、ポンドドルは1.30台半ばから1.3090レベルまで一時上昇。ドル円は128円台前半から127.80付近まで下落した。ただ、足元ではユーロ買い一服とともにドル円も128円付近に下げ渋っている。

 NY市場では、ドル買いが再燃。ドル円は一時128.60付近まで上昇した。前日は、きょうは米国債利回りが再び急上昇しており、ドル円も買い戻しを強めた格好。デーリー・サンフランシスコ連銀総裁は、複数のFOMCで0.50%利上げを決定する可能性が高いとの認識を示していた。午後になってパウエルFRB議長のIMF主催のイベントでの講演が伝わり、「もう少し早く動くのが適切。次回5月FOMCで0.50%の大幅利上げが議題になる」と述べる一方、「軟着陸を目指し最善を尽くす」とも述べていた。大幅利上げの可能性に言及したものの、想定範囲内でもあったことから、ドル円は利益確定売りの反応を示していた。ユーロドルはNY時間に入ると反落。1.0835付近まで押し戻された。ポンドドルは1.30台での上下動。NY時間には売りが優勢だった。マン英中銀委員は「来月の英中銀金融政策委員会(MPC)で0.25%超の利上げが必要かどうかを検討している」と述べ、引き締めペースを早める議論を再燃させている。ただ、ポンド買いの反応は限定的だった。

(22日)
 東京市場で、ドル円は上下動。昼頃までは堅調な動きとなり、朝方の128.20台から仲値前後には128.60台まで上昇。その後も高止まりした。しかし、鈴木財務相とイエレン財務長官との会談において「協調介入も議題に」との報道が流れ、一転して調整が入る展開となった。一時128円台を割り込んだ。週末を控えて市場には調整が入りやすい地合いとなっている。米10年債利回りが2.96%台から2.92%台に低下したことも重石に。ユーロ円も午前中の139.50付近から138.50付近へと大きく下落。ユーロドルは1.08台前半から半ばへと小幅の下げ渋り。

 ロンドン市場は、ポンド売り主導でドル買いの動きが広がっている。ポンドドルは1.30台を割り込むと一気に売りが加速、1.29台割れから一時1.2862レベルまで安値を広げた。ポンド売りのきっかけは英小売売上高が予想外に弱かったこと。加えてこの日発表された英GfK消費者信頼感の低下、英PMI速報値が製造業、非製造業ともに予想を下回った。今週のIMF世界経済見通しではインフレの打撃が英経済を直撃することが警戒されていたが、今日の数字に表れた形。ポンドは対円でも167円台から165円台へと下落。対ユーロでも下落した。ポンドドルの急落を受けてユーロドルも連れ安となり、1.0850付近から一時1.0791レベルまで下落。ドル円は下に往って来い。東京午後には財務省幹部が、日米財務相会談で日米の協調介入について議論されたとの発言報道を受けて128円台半ばから127.74レベルまで一時下落。しかし、ロンドン時間に入るとドル買いの動きが波及して128円台半ばへと買い戻された。欧州株が軟調に推移しており、クロス円の上値は重い。ユーロ円は139円台から一時138.25付近まで下落、その後は138円台後半へと下げ渋り。豪ドル円は94円台割れから93.50付近まで下落したあと、戻りは93円台後半と限定的。

 NY市場はドル円に買いが強まり、一時129円台を回復した。きょうは全体的にドル買いが優勢となり、ドル円の下値をサポート。ニューヨークを訪問中の黒田日銀総裁が「積極的な金融緩和継続する必要」と述べたことで買いが膨らんだ。一方、米株が急落しており、ダウ平均が一時1000ドル超急落する中、ドル円も128円台半ばに再び戻す展開。

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