ロンドン市場は、やや円買いが優勢。欧州株や米株先物・時間外取引が小安く推移するなど、調整の動きが入っている。米雇用統計の発表待ちで積極的な売買は手控えられている。また、ペロシ米下院議長の台湾訪問を受けて、中国は同議長と近親者に対する制裁を発表、米国への8項目の対抗措置も発表した。相場心理への重石となった面も。ドル円は133.50付近が重く、一時132.80近辺まで下押しされた。その後は133円台前半へ戻して米雇用統計待ちに。クロス円も同様に売りが先行、ユーロ円は一時136円台割れ、ポンド円は161.30付近まで下押しされた。米10年債利回りは前日終値を挟んだ推移となるなかで、2.70%付近に小幅上昇。NY原油先物は89ドル台から88ドル付近へと小安い動き。米雇用統計では失業率が3.6%と前回並みの低水準が予想されるほか、非農業部門雇用者数は25万人増と前回の37.2万人増からは伸び悩むことが見込まれている。
ドル円は133円台前半での取引。東京朝方につけた132.52レベルを安値にその後は下げ渋りの動き。東京午後には133.47レベルをつけた。ロンドン時間に入ると再び上値が重くなり一時133円台割れとなった。欧州株の軟調やペロシ米下院議長の台湾訪問に対する中国の対米対抗措置、ペロシ議長に対する制裁措置発表などが重石となった面も。ただ、米雇用統計発表を控えて一方向の値動きは続かず133円台に戻している。
ユーロドルは1.02台前半での取引。前日海外市場で大きく上昇したあと、東京市場からは上値重く推移している。ロンドン序盤には1.0219レベルまで安値を広げた。その後は下げも一服し、揉み合いとなっている。ユーロ円は東京午後につけた136.56レベルを高値にロンドン序盤には135.90近辺まで下押し。その後は再び136円台前半と方向性に欠けた。対ポンドではユーロ売り先行も、反転して買い戻されている。
ポンドドルは1.21台前半での取引。ロンドン朝方に1.2169近辺まで買われたあとは、1.2125近辺まで下押しされた。ただ、1.21の大台からは離れずレンジ取引となっている。ポンド円は162.18近辺まで買われた後は、売りに押されて161.30付近まで軟化。その後は161円台半ばで推移している。ユーロポンドは売り先行も買い戻されている。0.8410-0.8435レベルでの動きにとどまっている。
minkabu PRESS編集部 松木秀明