今日から7月相場が開始した。とはいっても、週末金曜日のタイミング。米雇用統計の発表は1週間後とあって、きょうはやや材料難。今週はパウエル米FRB議長の発言でドル高圧力が再燃するとともに、景気鈍化への懸念もあって株式市場は不安定な展開となっている。ドル円は137円ちょうどまで高値を伸ばし、1998年9月以来の高水準となったが、足元では134円台へと調整の動き。
日米金利差拡大のシナリオは健在で、金利面からはドル円が140円を目指すとの見方が強い。一方、短期的には株式市場の不安定な動きがリスク警戒の円買いに作用しやすい。週末、材料難とあってこの後の海外市場では調整の動きが主導する可能性が高そうだ。
この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス、ドイツ、ユーロ圏、英国、米国などの製造業PMI確報値(6月)、ユーロ圏消費者物価指数・速報値(6月)、米建設支出・確報値(5月)、米ISM製造業景気指数(6月)など。米景気鈍化への警戒感もあるなかで、米ISM製造業景気指数が注目されそうだ。市場の大方の予想は54.5と、前回5月の56.1から低下する見込み。
発言イベント関連は、デコス・スペイン中銀総裁の講演が予定されている。ECBが新たな債券購入スキームを発動する。
minkabu PRESS編集部 松木秀明